ペグノキ
| ペグノキ | |||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ペグノキ | |||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||
| |||||||||||||||||||||
| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Senegalia catechu | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| アセンヤクノキ |
ペグノキ(学名:Senegalia catechu)はマメ科アラビアゴムノキ属の植物。
概要
[編集]インドのヒマラヤ山麓一帯からビハール州および南インド、ミャンマーで産出する半落葉性の小高木[1][2]で、熱帯地方で栽培される[3]。暗赤色の芯材を煮出してタンニンを採取する[3][2]。
ガンビールノキとともに、生薬および染料の阿仙薬として利用され[3]、これをペグ阿仙薬と呼ぶ。なおペグノキはカテキュー、ミモザなどの別名も持つが、ミモザはマメ科でアカシア属など数種の通称であり、必ずしもペグノキのことを指すとは限らない。
形態
[編集]樹高はおよそ10メートル程度で群生して生える。樹皮は暗灰白色で、粗く細長い鱗片状に剥げる[2]。葉は鳥の羽根のように細かく分かれた羽状複葉で、葉柄に棘を持つ。黄白色の花をつける[3]。
栽培
[編集]産地のインドでは、森林保護のため2000年代から栽培量が減らされ、変わってインドネシア産のガンビールノキを輸入するようになった[4]。
利用
[編集]
樹幹内の割れ目に樹脂の結晶が自然に溜まることがあり、龍脳に似た形からヒンドゥーの人々の間で民間薬として珍重されてきた[2]。
ペグ阿仙薬
[編集]ペグノキの芯材から抽出したエキスを固めたものをペグ阿仙薬(カテキュー)と呼び、外見は暗褐色の塊状態で流通する。成分はタンニンが20~50パーセント、カテコールおよび異性体のエピカテキンが2~20パーセントとなっている[1]。
この阿仙薬は染料や皮革のなめし材のほか、インドのビンロウジ噛み、パーンにも使用される[2]。
2021年(令和3年)現在、ペグ阿仙薬は日本薬局方(第十八改正)の生薬には含まれず、ガンビール由来の阿仙薬のみが「アセンヤク」および「アセンヤク末」として記載されている[5]。
なお、阿仙薬の名称は日本独自のもので、古い和書では阿煎薬と表現するが、中国では児茶と呼ぶ[1]。インドではカッターやカイル。サンスクリット語ではカディラと呼ぶ[2]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- E.J.H.Corner,渡辺清彦『図説熱帯植物集成』広川書店、1983年3月、221頁。NDLJP:12601936/137。
- 中村元『仏教植物散策』東京書籍〈東書選書 ; 101〉、1986年10月、76頁。NDLJP:1763698/61。
- 西川慧『換金作物ガンビールの流通と消費に関する人類学的研究』東南アジア学会、2018年。
- 刈米達夫「アセンヤク」『最新生薬学』(第5改稿版)広川書店、1987年3月、294-296頁。NDLJP:12756563/163。
- “第十八改正日本薬局方”. 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 (2021年). 2026年4月20日閲覧。