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フェジョアーダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フェジョアーダ(ポルトガル語: feijoada, ヨーロッパ・ポルトガル語発音: [fɐjʒuˈaðɐ], ブラジルポルトガル語発音: [fejʒuˈadɐ] フェイジョアーダやフェジョアダとも表記される)は、豆と豚肉、牛肉を煮込んだ料理。

ポルトガル、ブラジル、アンゴラ、サントメ・プリンシペ、東ティモールなどポルトガルおよびその旧植民地で食べられているが、各国で独自の発展をとげてきたため、使われる素材は国によって異なる。多くのフェジョアーダは調理時間が長く材料の種類が多いことが特徴であり、名称は「フェイジャオン(豆)を使った料理」という意味であるが、フェジョアーダよりも少ない材料で作られる豆料理は、フェジョアーダとは呼ばれず単にフェイジャオンと呼ばれる。

ブラジルのフェジョアーダ

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フェジョアーダとブラジル料理の一般的なおかず

世界で最も有名なフェジョアーダである。代表的なブラジル料理のひとつで、ブラジルの国民食と呼ばれる。「完全なフェジョアーダ」という意味のフェジョアーダ・コンプレタ(feijoada completa)とも称される。ブラジルでフェイジャオンといえば通常はブラジル人の日常食であるフェイジャオン・カリオカ(Feijão Carioca[1])などの煮込み料理を指し、フェジョアーダとは区別される。

フェイジャオン・プレト(Feijão Preto)と呼ばれる黒いフェイジャオン(隠元豆)と豚の脂身、豚や牛の干し肉または燻製肉、リングイッサ(Linguiça)という生ソーセージ、豚の耳や鼻、足、尾、皮などを、ニンニクと岩塩の塩味でじっくり煮込んだ料理。素焼きの壺に入れ、皿に盛ったバターライスや籠に入れたパン、繊切りにして炒めたコウヴェ(couve、ケール)、ファロファと呼ばれるバターやベーコンで炒めたマンジョッカ芋(キャッサバ)やその粉、オレンジのスライス、バチーダ(英語版)と呼ばれるカクテルとともに食される[2]

一般的には、アフリカから連れてこられた奴隷たちがブラジルで考案した料理と言われ、農場主らのために豚の上質な肉を取った残りの部分(主に内臓、そして耳や鼻、足、しっぽなど)や豆などを加えたとされる。当時は祝いの席で食された[2]。現在は塩気のある豚の燻製肉、牛肉の切り身などが使われる[2]。暑熱のなかで強制労働に就く奴隷の塩分を補う食事でもあったため、現在も一般に塩辛い。フェジョアーダは脂っこい料理で、ブラジルでは日常的にはフェイジャオンが食されるが、フェジョアーダはレストランなどで水曜日や土曜日のランチとして提供され、家庭では週末に食されることが一般的となっている。

ただし、フェジョアーダがブラジルで考案されたという説には異論もある。ブラジル人ジャーナリストのレアンドロ・ナルロッチは、著書『ブラジル史の政治的に正しくないガイド(Guia Politicamente Incorreto de História do Brasil)』(Leya Brasil、2009年)の中で「先住民も黒人も、豆と肉を混ぜる習慣はなかった」として「この調理法はもっと古く、ローマ帝国時代にまで遡る」としている。同氏によれば、ローマ人は肉と野菜、特に白インゲン豆を一緒に調理していた。またスペイン北部のアストゥリアス地方にも、この種の料理がある。伝統的なファバーダは、白インゲン豆に豚の耳や尻尾といったあまり高級ではない部位の肉を混ぜて作る。ブラジルで考案されたのは、これらの料理で使われている白インゲン豆を奴隷を運んだ船でアフリカから持ち込まれた黒インゲン豆に置き換えたフェジョアーダである可能性が高い[3]。

ブラジルのフェジョアーダは海外でも有名で、国を代表する料理のひとつである。庶民的な料理として知られているが、あらゆる階層の人たちが好んで食べ、広いブラジルでは地域によって独特の具材、味付けやサイドディッシュなどがある。

ポルトガルのフェジョアーダ

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ポルトガルのトラス・オス・モンテス風フェジョアーダ

燻製肉やリングイサ、豚の耳や豚足、牛の干し肉が入るのはブラジルのフェジョアーダと同じである。ポルトガルのフェジョアーダにはトマトやジャガイモ、ニンジン、タマネギが入る。ポルトガル北東部ではキャベツも用いられる。調味にはローリエ、パセリ、パプリカやワインを用いることもある。豆は地域によって赤または白インゲン豆やライマメを用いる。

東ティモールのフェジョアーダ

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肉は牛肉、豆は赤いんげん豆を用い、トマトとジャガイモ、タマネギ、赤ワケギを入れる。

脚注

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  1. ↑ 数種類ある中現在一番食されている隠元豆(Phaseolus vulgaris)。
  2. 1 2 3 モリス 2020, p. 105.
  3. ↑ José Francisco Botelho (2012年4月6日). “A feijoada não é invenção brasileira” (ポルトガル語). Superinteressante. 2026年6月27日閲覧。

参考文献

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  • Jean, Anderson (1994). The Food of Portugal. New York, USA: Morrow. ISBN 0-68-813415-7 
  • Ana Patuleia, Ortins (2001). Portuguese Homestyle Cooking. Northampton, MA, USA: Interlink. ISBN 1-56656-408-5 
  • Henky, Rantawene (1995). Citarasa Makasan Nusantara. Jakarta, Indonesia. ISBN 979-454-085-4 
  • ナタリー・レイチェル・モリス 著、竹田円 訳『豆の歴史』原書房〈食の図書館〉、2020年。 (原書 Morris, Natalie Rachel (2020), Beans: A Global History, Reaktion Books 

関連項目

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  • カスレ - フェジョアーダに類似する料理。